理事長所信

2020年度スローガン

つくろう、つながろう、つたえよう!

〜この地域の未来のために〜


理事長 土橋 広侑

【はじめに】

「与える人」

私が青年会議所に入会し感銘を受けた言葉である。

 人は「与える人」、「奪う人」の2通りに分類でき、前者は、相手のことを考え行動できる人であり、共に時間を過ごしたいと思える人である。後者は、その逆で自分のことばかりを考え行動する人であり、共に時間を過ごしたくない人である。私は、この言葉を聞いたとき気付かされた。

 斜里青年会議所は、この地域を「明るい豊かな社会」の実現をするべく高い志を持った青年達により創設された。以来、本年で65年を迎え長きに渡り、私たちの先輩諸氏はこの地域への思いを率直に語り合い思い描いた夢の実現のため日々活動し、その結果「与える人」としてこの地域へ様々な運動展開、地域発展へ寄与し続けてきた。

 私もこの斜里青年会議所の歴史を築き上げた先輩諸氏の様に「与える人」になりたいと強く思う。

【まちづくり~地域との新たな関係をつくる~】

 令和という新たな時代へと進む中、私たちは昭和、平成よりも安定的なインフラ、交通、情報通信等、豊かな生活環境を得ている。しかし、この地域の未来を想像すると人口減少や自然災害等すぐにでも対策、解決しなければならない多くの課題を抱えている。

 出生率の低下と共に2004年から日本の人口は減少し、今後も急速に人口減少が進むことは、国内はもとよりこの地域も例外ではない。さらに少子高齢化も進み労働世代への負担、若年層の将来への不安感が高まり既婚率の低下と悪循環となっている。この状況を斜里青年会議所としてこの地域、他団体と協働し打開を模索していきたい。

 自然や異常気象による災害の頻発化、大きな地震等の予測もある中、この地域に住み続けられる安全安心な地域づくりが急務であると考える。斜里青年会議所としても有事に備えたこの地域の組織体制を斜里町や関係諸団体と新たに構築する必要があるのではないだろうか。地域住民への町政の情報提供、住民が参加できる機会の場を提供し、まちづくりに参加しやすい環境づくりを進める必要がある。そのために地域住民への意識や知識を向上する学びの場の提供により地域住民が主役となる安全安心な地域づくりが必要だと考える。

【地域事業~情熱をつたえる~】

 斜里青年会議所はこの地域の活性化のため、様々な形で地域事業への協力、また新たな地域事業への取り組みを行ってきた。継続事業として「しれとこ斜里ねぷた」は特に思い入れがある事業ではないだろうか。町・青年会議所共に友好盟約が交わされ国の重要無形民俗文化財であった「ねぷた」を伝授されてから本年で38回目を向かえる。積み重ねてきた弘前との友情はもとより我々は「ねぷた」への歴史と情熱を他の地域住民・参加団体よりも継承し高め続けた自負があるからではないだろうか。近年参加団体の減少、また斜里青年会議所においても会員減少と不安がある。我々青年会議所として持続可能な組織づくりを行う必要があると考える。そのためにはねぷた修繕や運行での地域を巻き込んだ取り組みはもとより、観光客、他市町村の団体の柔軟に受け入れできる組織体制、現状にあった取り組みを行うべきではないだろうか。

 昨年より新たな地域事業への取り組みを行った。それはこの地域の子供たちへ素晴らしい思い出、この地域へより愛郷心を持ってもらいたい思いで作り上げた「知床しゃり花火大会」である。結果は子供たちさらには、その家族、地域住民等多くの方々と共有することができ、我々にとっても素晴らしい思い出を一つ増やす事ができたのではないだろうか。会員減少しても他団体と協働するというすべを再認知し、我々の新たな事業への取り組み手法が増えたのではないだろうか。本年もより強固な協働により、地域住民へ届けたいと考える。

【ひとづくり~未来を築く人をつくる~】

 インターネットはもちろん様々なソーシャルネットワークの発展によりこの地域でも情報化、個人化、価値の多様化が進み人間関係や地域とのつながりが希薄化している。我々青年会議所の責務は過去の良き文化、風土を現在の価値観を取り入れ、会員はもとよりこの地域の青年を時代に求められている人へとひとづくりを行い、後世へつなぐ役割があると考える。まずは会員、この地域の青年と共に様々な情報を整理、活用、検証等を学べる場を提供し、そして青年会議所と地域の青年が協働できる地域社会の再構築を模索していきたい。

 帰属意識の希薄化、社会の国際化が進み、教育状況が複雑かつ多様化する中2006年の教育基本法の改正により教育制度そのものの改革ゆとり教育から知識、技能はもとより問題解決の能力を含めた確かな学力への転換が進んでいる。確かな学力はもとよりこの地域を担う子供たちにはなにより知床、オホーツク海の素晴らしい大自然があるこの地域に住んでいる自信、誇りを醸成し帰属意識の向上、また他の地域での活動をしたとしても核となる自信がなによりも必要であると考える。

 我々が青年会議所活動・運動ができる環境は決して当たり前ではない、理解し、支え、協力してくれる家族、会社同僚があってのことを再認識し、特に我々が青年会議所を通し「明るい豊かな社会」を一番に届けたい家族へ感謝を確かな思いと形で示す必要があると考える。

【そしきづくり~地域と斜里青年会議所をつなぐ~】

 人口減少、少子高齢化が急速に進む地域、斜里青年会議所においても年々会員減少が続いている。しかしながらこの現実を受け入れ組織改革の機会であると捉えたい。組織改革により会員個々の能力をより引き出し、組織として運動展開を最大化する必要がある。また、各会員の負担を軽減するためにも情報処理の効率化により、時短かつより生産性のある会議体の運営を行う必要がある。

 青年会議所はいつの時代も「明るい豊かな社会」の実現を理念とし運動を行っている。しかし、一貫している理念に対し、近年国内ではAI、5G通信、電子マネー化等激しく変化する社会に合わせ運動を展開するためには、組織として柔軟な対応が求められている。そのためには、組織内外の情報を各室・委員会・会員へ遅延することなく伝達し、この地域が斜里青年会議所に求めている地域課題に対しどの様な運動を展開すべきか、また斜里青年会議所がどの方向に進んでいるのか運営と会員の意識を合わせ会員一丸となって運動できる様情報を共有する必要がある。また、我々の地域への運動を広報することにより、地域の共感、さらには新たな仲間を得ることになると考える。

【65周年~「明るい豊かな社会」の実現への思いをつたえる~】

 斜里青年会議所は本年創立65周年を迎える。この長い年月の間「明るい豊かな社会」の実現を理念として日々活動・運動を展開してきた。これは創立から今日までの先輩諸氏が築き上げたからこそであり、我々の活動・運動への地域の理解と協力を得られているからこそだと考える。この65年の節目に先輩諸氏、地域からの恵まれた活動・運動の場を再確認する必要がある。そしてこの恩恵への感謝を忘れず、我々の「まちづくり」「ひとづくり」へ対する志と誇りを若い会員へ受け継ぎ、会員全員で感謝の気持ちを先輩諸氏、そしてこの地域へ伝えたい。また、我々の活動・運動指針を示すことで、今後もこの地域から必要とされ続けられる斜里青年会議所であり続けるさらなる力強い活動・運動を展開できると考える。

【むすびに】

 我々はこの青年会議所活動・運動を、「誰のために」「何のために」しているのか。また、それらを通し「自身がどの様に成長」しているのか。

 青年会議所会員は三信条「奉仕」「修練」「友情」を信じ、活動・運動を日々行う中で切磋琢磨し、真剣に「まちづくり」「ひとづくり」そして「明るい豊かな社会」の実現へ議論する。この団体に所属していなければこんなに真剣に議論することも、地域のことも、事業の成功体験も決して体験することができないであろう。それらすべては「個人の成長」に繋がり、結果この地域の「明るい豊かな社会」の実現への確実な一歩となっている。

 そして我々斜里青年会議所は、利他の精神により個人を律し、模範となる「与える人」になれる様日々活動・運動しているのではないか。大きな事ではなく日々個人ができる限りの範囲の中での事で確実に得られる。なによりも辛い事、厳しい事もあるが自己の成長を楽しみ、そしてこの地域、会社、家族が心から応援していただける各会員であり、斜里青年会議所を目指していきます。

 この地域の「明るい豊かな社会」の実現を行えるのは、我々斜里青年会議所であると確固たる自信を持って邁進します。